2011年05月18日

織り子

楽しくてやめられない、と笑いあう仲間たち。

昔の話を聞いていると、30年織り続けている人が言われている「あんたその時いたっけ?」

ここでどれほどの時間が流れてきたんだろう。


糸は1つの模様に対して2反分渡される。

糸のままではどんなものになるのかは分からない。織りはじめたら浮かび上がってくる。

模様がでてきたときは嬉しいよ。織りあがったときも嬉しいよ。

慣れたころに糸は終わる。

そして、また新しい糸がやってくる。

はじめての模様との出会い。

模様が変わると要領も変わり、いつになっても慣れるものではないらしい。

『 2反 織ったら 新人よ 』

楽しそうに笑った。


カタン カタン。 心地よく響く乾いた音の中に、ギーと不自然な音が混ざる。

油をささんといけんね。 大事そうに古い扇風機に語りかけていた。

今年も暑い夏がやってくる。


織り子
         奄美の里見学工場内にて




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Posted by 奄美の里 at 22:12│Comments(0)コラム「深呼吸」
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